「ハグしていいですか？」引っ越し依頼の女性客にわいせつ行為
警視庁 2020/9/23発生
罪状「強制わいせつ罪」
容疑者は引っ越し業者のアルバイト。
文京区のマンションで引っ越し作業を依頼してきた20代女性に対し
キスをするなど、わいせつな行為をした疑い
容疑者は同時
同僚と二人で引っ越し作業を行い
作業を終えた報告を被害女性に伝えに行った際に
「ハグしていいですか？」
と言って、抱き着いてきたとのこと。
女性は母親に相談し
母親から警察署に被害届が出された。
テレビ朝日のWEB記事より引用
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わいせつ行為
ニュースを見れば、結構見かける犯罪ですね。
被害者は圧倒的に女性が多いです。
交番時代でうけた110番では、被害者はみんな女性でした。
この事件の難しいところは
分かっていても、通報する勇気が出ないことです。
報復が恐ろしい
被害に遭ったことを身内に知られるのが怖い
嫌な記憶だから、早く忘れたい
デリケートな案件だけに
被害者本人の意思が最も尊重されるべきです。
しかし、そもそもどういった行為がわいせつに当たるの？？
これぐらいなら、警察に相談しても仕方ないよね・・・
と、泣き寝入りする前に
これは立派な犯罪なんだと
毅然とした態度で通報、もしくは警察に相談しましょう。
当然の話ですが
性犯罪に遭われた被害者へは警察も最大限の配慮をいたします。
●聴取はできる限り女性警官が対応
●情報の保秘徹底
●裁判所とも連携し、今後のとるべき行動を一緒に考える
警察は被害者の味方として全力を尽くしてくれます。
● 性犯罪のレベル別
犯罪に重いも軽いもない！・・・と現役時代は教えられてましたが
刑罰に重さがあるのも事実です。
今回は分かりやすく知ってもらう意味でも
重い犯罪から順に説明していきます。
また、わいせつ罪に沿った犯罪を列挙していきます。
盗撮、のぞき、ストーカー、児童ポルノ所持なども
性犯罪ですが、いったん今回は別として説明します。
重罪
『強制性交等罪（きょうせい せいこうとう ざい）』
2017年（平成29年）6月に可決して成立しました。
それ以前は『強姦罪』と呼ばれていた犯罪です。
性犯罪で最も重い罪がこれです。
刑法には「暴行・脅迫をもちいて」、とありますが
当然ながら、相手が断りづらい状況を作り出して
行為に及ぶのもこの罪に該当します。
詳細を語らずとも
この犯罪であるかどうかは多くの人が見極めれると思います。
ワンポイントチェック
●こちらは性別不問、つまり男性が被害者にもなります
●13歳未満の人間が相手であれば、同意があっても犯罪です
●非親告罪となったので、被害者以外の家族から訴えれます
この犯罪に「準」がつくと
準強制性交等罪と呼ばれる犯罪になります。
ざっくり言いますと
被害者側が正常な判断ができないことをいい事に
行為に及ぶことです。
具体的にいえば
「睡眠薬で眠らせて」「お酒で泥酔させて」
などです。
この次が
『強制わいせつ罪』
刑法には難しい言葉でつらつら書いてありますが
はっきりとした具体的な行為は明記されていません。
「何がわいせつ行為なの？」
「いたずらに性欲を興奮または刺激せしめ、かつ普通の人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反することだよ」
「？？？？」
すっごく大雑把に言えば
性的に恥ずかしいことをする、常識に反する行為
まぁ、大雑把に言っても
だから何がそれに該当するの？？？
というのが一番重要ですよね。
まぁ、不変的な法律でないと
時代に合わせた犯罪を取り締まれないという
法律の悲しいサガとでも思ってください。
●具体的わいせつ行為例
１．胸をもむ、おしりをもむ
２．唇にキスをする
３．陰部を触る
はい、以上が具体的なわいせつ行為例です。
これに、
例えば長い時間なのか、
服の上からなのか、めくってなのか、
スカートなのかズボンなのか、
被疑者は手を使ってか、体全部を使ってか、
未遂なのかどうか、
そのような違いはあるものの
受ける具体的な被害は以上のものです。
なので、タイトルにある「ハグ」
つまり抱き着くだけだと、強制わいせつにはなりにくいです。
「暴行罪」となります。
ただ、当然ながら
こういった犯罪者は抱き着いたついでに
おしりやら胸を触りにいきます。
そうなれば強制わいせつです。
キスも判例によって
強制わいせつか暴行罪で分かれます。
分かれますが、はっきり言えば
見知らぬ人物が唇はもちろん
頬だろうがおでこだろうが無理やりキスしてきたら
犯罪です。通報しましょう。
★ちょっと寄り道
「強制わいせつ」と似てる
「公然わいせつ」って何？
ざっくり言えば露出狂の事です。
公の場で裸になるなどのわいせつ行為。
見かけたら即通報してください。
さて、話は終わりかな？・・・
と思いきや、実はもう一段階下の性犯罪があります。
軽犯罪
『痴漢（迷惑防止条例）』
刑法ではなく、地方公共団体で定められている条例。
一番想像しやすい、電車の痴漢行為を取り締まる法令ですね。
こっちは行為内容を具体的に書いてくれています。
『公共の場所または公共の乗り物において、衣服その他の身に着ける物の上から、または直接人の体に触れること』
一見、強制わいせつと似ているような・・・
と感じますよね。
何が一番違うかといえば
「悪質性」ですかね
一瞬だけ胸、もしくはおしりをさわった。
ふとももをなでた。
これらが痴漢に該当するよくある例です。
これ以上エスカレートすれば
強制わいせつの可能性が出てきます。
さて、サラリとですけれど
以上の三つ
『強制性交等罪』
『強制わいせつ罪』
『痴漢（迷惑防止条例）』
わいせつ行為を受けたらどれに該当するのか・・・
何となくわかってくださったかと。
『でも、胸とかおしりとか、そりゃ触られたら通報するわよ』
おっしゃる通りですね。
胸やおしり以外だとどこがアウトなのか。
例えば頭をポンポンなでる。
肩に手を置かれる。
無理やり握手させられる。
ひざを触られる。
これを見ず知らずの他人にされたらゾッとしますよね。
通報してください。
無理やり触ってくれば『暴行罪』ですし
ひざなどきわどい部分であれば『痴漢』に該当します。
そもそも
他者が理由もなく体に触れてくること自体
異常です。
知り合いで馴れ馴れしい人が肩を触ってくる
酔っ払いの人が酩酊してて肩を触ってくる
見ず知らずの人が真顔で黙って肩を触ってくる
一つ目、二つ目は通報しなくてもいいかな？
と思うけど、三つ目は明らかに怖いですよね。
怖いと思ったら通報するべきです。
最後に、こういった性犯罪は
早期の通報が、犯人逮捕につながります。
おしり触られたけど、一瞬だし・・・・。
誰に触られたかも見てないし、分からないから相談しても・・・。
犯人を見ていないと警察に相談しに行きづらいですよね？
でも、犯人の姿が分からなかったというのは
よくあることなんです。
一瞬ならなおさらです。
でも、最近は防犯カメラが結構あります。
そして、性犯罪は犯行を繰り返すことが多いです。
被害申告をすべきだ・・・とは
被害者の辛い気持ちを考えると強くは言えません。
ですが、警察にそう言った情報が集まれば
犯人逮捕の有力な手掛かりになるのも事実です。
少しでも性犯罪がなくなる未来になるよう
祈ります。
